ご自宅の売却を考える際に、多くの方は複数の不動産会社に査定をお願いするかと思います。
仮に3社にお願いし、1社のみ他の2社よりも査定金額がずいぶんと高い!なんてこともあるかもしれません。愛着のあるご自宅を高く評価してくれるのは嬉しいことですが、浮かれてはいけません!
【高い査定金額をつけることはどの会社にもできる!でも売却できる価格とは限らない!!】
このことを念頭に入れて本コラムを読んでいただけたらと思います。
▶不動産には5つの価格がある
①希望価格(売主様希望の価格)
②査定価格(不動産会社が査定して出た価格)
③販売価格(①と②を考慮し実際に販売する価格)
④買取価格(不動産会社による買取をする価格)
⑤成約価格(実際に成約となる価格)
上記のように、5つの価格があります。
②と⑤をご覧いただくと、「査定価格=売却できる価格」ではないということがわかります。査定価格は「販売開始後3ヶ月以内程度で売却できるであろう価格」になりますので、あくまでも目安として捉えましょう。
▶高すぎる査定金額を信用してはいけない理由
不動産会社による営業手法の可能性がある為です。
基本的に査定価格はどの会社もさほど変わらないのが一般的です。その中で1社だけ高い金額をつけていたら嬉しく感じますが、高い金額で提示して、あとから価格を下げさせていこうという考えがあるかもしれません。
なぜそんなことをするのか?
それは「専任媒介契約」もしくは「専属専任媒介契約」を結び、確実に仲介手数料を得たいからです。もっと言い方をかえると自社の販売物件を多くしたいからです。
その為、他の会社と比べて高すぎると感じた場合は、価格の根拠を確認しましょう。
▶まずは高く売りだしてみようという考えはNG
売主様から「まずは高く出して金額を下げていくことはできるの?」と質問をいただくことがあります。可能ですが、私はあまりおすすめしていません。
なぜなら買主様の目線になると、「待っていればもっと金額が下がるのでは?」と思われる可能性があるからです。
そのように感じられたらさいご。相場の価格(査定価格)に下げたとしても成約には至りません。
高い金額で販売開始できますが、結果的に査定価格よりも低い金額で成約になってしまうリスクがあります。
▶高すぎる査定価格を出された場合にやること
ひとつめは前述したように【価格の根拠を聞くこと】です。
過去の成約事例や今現在の市場性など、しっかりと根拠を示してもらえたのなら、その査定額を信じてもよいといえます。
ふたつめは【他の不動産会社にも相談すること】です。
既に複数社に査定依頼を出しているのであれば、「A社からは○万円と言われているんだけど」と尋ねてみてもよいでしょう。
▶最終的には担当者をみましょう!
あなたの大切な資産の売却を担当するのはその担当者です。
担当者との相性があまりよくないと、気軽に相談できなかったり、打合せの際もストレスに感じるかと思います。
査定金額だけではなく、その会社、担当者のことも踏まえたうえで売却を任せる不動産会社を選ぶことが大切です。